高校生の活躍

あちらこちらのきれいな紅葉の写真に見入っているうちに初雪の便りが入ってきた。いよいよ冬のアングラ練習が始まる。

秋の教育実習が終わった。初々しさの中にもしっかりとした姿や言葉使いに頼もしさも感じる。
実習生だけでなく新任の先生や新たに赴任するベテランの教員もよく使うセリフに「生徒と共に学ぶ」という定番がある。生徒と一緒とはプロ意識のない気もするが、もちろんそういった意味合いではない。
つまり、数学のこの問題の解き方を生徒から教わるとか、この英文の正しい意味を生徒に指導されるといったことではなく、「こんなふうに考えているんだ」とか「ここにつまづいているんだな」など生徒から知ることは常に生じている。概してこれらを「生徒から学ぶ」ということなんだと思う。
教育は伝えることであって、コミュニケーションそのものである。だからこちら側から伝えれば、形を変えながらあちら側からも返ってくる。ひと言話しただけでも、たとえ一方的なアナウンスやそれこそ張り紙であってもその反応は何かしらある。
そのような観点で今までのことを振り返れば、マイナスの反応だけではなく「こんなことができるんだ」とか「これほどまでに追い込めるんだ」「人間はこんな困難の壁を超えられるんだ」という驚きと、それを超えた畏敬の念で生徒に接する経験を積み重ねてきた。そしてそれが自分をここまで導いてきたことにも気づくのだ。

先日、さだまさしさんがライブ中の爆笑トークの中で、「高校生ってすごいよ!」と昨今の被災地で活躍している高校生たちの話を熱くそして真剣に語っていた。今まで大笑いをして聞いていた私もそのくだりになると背筋が伸びグッときてしまった。これも生徒から学ぶことだと思う。
とりわけ高校生は社会に対して目を開くときで、近づく「役割」の獲得と、責任をもってそれを担おうとするエネルギッシュな季節に生きている。ぎこちなさや脆弱さは見受けられるが、こちらが考えているよりはるかに大人の考え方、ふるまいを身に着けている。

我々のもとには各地の選手やチームの皆さんがやって来て、共にバドミントンを楽しみ、競い合うことがよくある。だとすればこちらでそのような機会を用意すればいい、と考えてNPO法人アルファバドミントンネットワークが企画したものが【ソイタウンバドミントンキャンプ】である。「ソイタウン」というのは当地が枝豆の産地であり、それで作り上げる醤油の街でもあるので勝手に命名した。当日高校生たちは、おもてなし、サポート、そして競い合う学びと、地元を中心に世代も異なる様々な方々との交流を目指すつもりだ。

そこでまた彼ら、彼女らからこちらが学ぶのだろう。
NPO専用サイト:http://alphabanet.com/npo