眼差しの遠くに

 緩やかなを月明かりを浴びながら「ブルームーン」を楽しんだと思ったら、昨日「木枯らし一番」が吹いたそうだ。色づく秋はタイムラプスのように進み続けている。

 今秋はコロナ縛りで身動きがとれないが、長いことこの心地良い季節を全国各地で感じ続けてきた。関東総合、全日本ジュニア、ジュニアグランプリ、そして国体・・・と、それこそ旅芸人のようにこの時期は回り続けた。特に国体で訪れた地は忘れられない。実際にはほとんどの時間を会場である体育館で過ごし、観光気分はあまりないが、試合と試合のわずかな間に外に出て秋の清々しい空気を吸い込むと、躍動感溢れた若者たちのプレーを背景に、輪郭がはっきりとした一枚の絵のように「秋の思い出」が心に焼き付いた。

 今年は家の近所で収穫の秋を味わった。

 自粛期間中あたりから外を散歩したりジョギングを楽しんでいる人を多く見かける。とりわけ高齢夫婦が仲良く(たぶん)朝早くからぶらぶら(たいていどちらかが義務的に)している光景を見受ける。

 個人的には「走っている人」を見ると気分がいい。正確には気分というか気持ちがいい。それはそのランナーの視線のずっと先に何かしら「目指すもの」がある感じが分かるからだ。もちろん走ることそれ自体が好きで続けている人も多いだろうが、例えば「やせたい」とか「健康になりたい」というゆるいものから、「強くなりたい」とか「勝ちたい」という頑張りモードまで、様々な「思い」とともに走り続けている姿が、観ているこちらに伝わってくるものだ。

 我々の練習もさらに「よく考えられた練習」の段階に進んできた。どうやら新人戦は行われそうだが、その先はまだ霧につつまれ見えていない。

 霧といえば、以前もこの場でも紹介したが、ここ野田市、とくに川間は文字通り川に挟まれているせいか、早朝の霧が濃い。

 駅から学校へ向かうまっすぐなゆるやかなアップダウンの道も、そんな朝は真っ白な霧で先が見えない。

 部活だろうか勉強だろうか分からないが、通常の登校時間よりずいぶん早くから歩いている生徒を点々と見かける。霧の道を高校生が歩いている。その姿がとてもいい。なかには目の前の課題や不安で押しつぶされそうで前屈みになっている生徒もいるが、ひとり孤独に、黙々と、まっすぐ前を見据えてシャンとして歩く姿がいい。目の前の霧を越えたずっと先に彼ら、彼女らの夢、希望そして目標があるのだろう。

 その昔、こうして前を見据えて凛とした姿勢で歩き続けた方も、今まさに歩いている生徒も、そしてこれから夢を追い歩こうとしているみなさんの、その眼差しの遠くにある志が大切に育み続けられることを願っている。

【千葉県高等学校新人大会】 

 11月13日(金)・14日(土)  学校対抗戦(13日 男子:成田市中台体育館 女子:千葉公園体育館 14日 男女:千葉公園体育館)

 11月17日(火)・18日(水)  個人対抗戦(13日 男子:成田市中台体育館 女子:JFE体育館 14日 男子:市川塩浜体育館 女子:JFE体育館)

【千葉県中学校新人大会】

 11月28日(土)・29日(日) 男女:印西市松山下公園体育館

 

明け方のブルームーン

夜明けのブルームーン 11月1日 早朝

 

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